iPadとCLIPSTUDIOでうちわ作りその2
というわけで前回の最後に書いた少し複雑なうちわ作りに挑戦しました。
まず、アイビスペイントとiPhoneで作ったデザイン案がこちらです。
アイドルマスターシンデレラガールズ7thLIVEの大阪公演に合わせて担当アイドル、北条加蓮ちゃんのうちわを作る予定だったのですがどうせならジャニヲタっぽいやつがいい!と思いちょっと前に流行ったデザイン*1にしてみました。
サイズは規定内*2、フチ3重で1番内側の文字はグリッターを想定しています。
作業に移ります。
前回と同じ流れでキャンバスを用意したら先程のデザイン案を読み込みます。これをラフとしてうちわを作っていきます。
今回はデザインが複雑なので「ほうじょう」「加」「蓮」「ちゃん」「ハート」でフォルダを区切りました。「ほうじょう」と「ちゃん」は最終的に同じデザインになるので同じフォルダでも問題ないです。
下(底面)にくる文字から作るとバランスが取りやすいので加の字から作っていきます。加蓮ちゃんのサインは加の右の口がハートになっているのですがそれを再現したいので今回は半角カナのカと♡でパーツを分けます。ハートはテキストモードでキャンバス上に出てくる鉛筆アイコンを選択し、文字一覧から入力します。
ハートの太さが気に入らなかったので、フチをつける効果を応用して文字と同じ色のフチをつけるとで太さを調整しました。
カと♡をいい塩梅に配置したら文字レイヤーのみを表示した状態で[表示レイヤーの結合]を選択。前回と同じ流れでフチをつけていきます。今回は三重縁ということで1番外側の黒い縁が個人的に納得いかないデザインになってしまったので、後からフリーハンドで書き足しています。
続いて蓮の字です。流れは同じですがこの時縁の太さを加の字と統一しておくとバランス良くなります。今回は名前の1文字目を大きく、2文字目を小さくしたのですが加蓮のように小さくなる文字の画数が多い場合は小さくしすぎない方が後で切るときに楽です。だいたい1文字目の1/4ぐらいのサイズにすると良いと思います。
文字の大きさを決めてから縁をつけるより、先に縁をつけてから大きさを調整した方が上手くいきやすいです。
「ほうじょう」「ちゃん」も同じ流れで作ります。この2つのパーツは字間を詰めるとそれっぽいデザインになるので、最初にテキストモードで鉛筆アイコンを選択した後、[水平比率]または[文字詰め]で文字の間隔を狭めます。
最後にハートです。
このパーツを楽に作るためにクリスタで作業してきたと言っても過言ではありません。このパーツがクリスタの本領発揮です。
まず、CLIPStudioAssetsから以下の素材をダウンロードします。
https://assets.clip-studio.com/ja-jp/detail?id=1753420
二重縁ハートの素材を使います。
これはベクターレイヤーになっているのでジャギったり潰れることなく拡大縮小できるのがメリットです。納得できる配置になったらラスター化します。ラスター化したらフチを黒く、中を好きな色で塗り潰します。ピンクに黒縁のハートにする予定だったのでピンクでも良かったのですが、今回は白に塗りつぶしました。
これで「ほうじょう」「加」「蓮」「ちゃん」「ハート3つ」の5つのパーツが完成しました。1番外側のフチを作る前に、これらを納得いくように配置します。これ以降配置は変えられないので注意してください。
配置が終わったら文字レイヤー以外のレイヤーを全て非表示にして[表示レイヤーのコピーを結合]を選択し、結合したレイヤーにフチをつけることで外側のフチを完成させます。
これで完成ですが、このまま印刷すると文字が被っているところが切りにくいので、先程結合しないでおいた文字レイヤーをキャンバス内の適当な場所に配置します。今回は 「加」とその他のパーツで2回に分けて印刷します。
印刷したものを切り貼りすると完成です。
完成したものがこちらになります。
今回のようにフチやパーツが多いうちわはどうしてもガタガタしてしまいます。避ける方法もあるのですが時間がなかったので*3今回は一文字ずつ印刷、貼り付けしました。
私はデータを作ることができても最終的に切るのが下手なので残念な出来になってしまいますが、切るのは上手でもデータを作るのが苦手な方、こういううちわは外注するしかないと思っていた方の参考になれば幸いです。